「夜になると目が冴えて寝つけない」 「日中はウトウトしてしまい、生活のリズムが整わない」
こうしたお悩みは、高齢者や神経系疾患を抱える方、そして長期臥床の方に多く見られるものです。
特に、脳卒中後遺症・パーキンソン病・ALSなどの神経難病、小児の重度障害児(医療的ケア児)では、 自律神経のバランスが乱れやすく、睡眠障害や昼夜逆転、精神的な不安が深刻な問題となります。
この記事では、こうした状態に対して、訪問鍼灸がどのように関わりうるかを、症例や実例を交えて解説します。
自律神経と睡眠・覚醒リズムの関係
人の身体は、「交感神経(活動)」と「副交感神経(休息)」のバランスで一日を過ごしています。
しかし、神経疾患・加齢・ストレス・寝たきりなどの影響で、 このバランスが崩れると次のような症状が現れやすくなります:
- 夜間の興奮・入眠困難
- 日中の過剰な眠気
- 食欲不振・便秘・抑うつ
- 気分の不安定・パニック
これらはすべて、自律神経の働きに深く関わっています。
鍼灸でできる3つのアプローチ
① 副交感神経を優位にする刺激
鍼灸には、皮膚や筋膜・経穴(ツボ)への刺激を通じて、 副交感神経の働きを促し、心身をリラックスさせる効果があります。
臓腑でいうと、心、肝などにアプローチして、精神を安定させます。
② 筋緊張・不安をやわらげる
パーキンソン病や脳卒中後の片麻痺などで見られる筋の過緊張は、 心身の興奮状態を助長し、リラックスしにくい体内環境を作ってしまいます。
鍼灸で筋肉を緩めることにより、全身の緊張感が和らぎ、 結果として睡眠への導入もスムーズになります。
③ 「眠れる体の状態」を整える
睡眠には呼吸・体温・姿勢などが影響します。 鍼灸ではそれらにアプローチすることで、 「眠れる条件」を整えるための環境づくりにも寄与します。
訪問鍼灸ならではの対応力
- 寝たきり・医療的ケア児など、通院が難しい方も対応可能
- 実際の生活環境(部屋の明るさ、導線、睡眠時間帯)に即して施術可能
- 家族の介助ストレスや「夜間の不安」など、ご本人だけでなく周囲へのケア提案も
実際の症例
症例:70代女性/脳梗塞後・要介護3
- 夜間せん妄のような症状と昼夜逆転が出現
- 対応:週4回の夕方施術
- 結果:「夜ぐっすり寝てくれるようになり、家族の負担が減った」
症例:小児/医療的ケア児(重度障害・気管切開あり)
- 不規則な睡眠と昼夜逆転、緊張による入眠困難
- 対応:週4~5回の施術
- 結果:「日中の覚醒が増え、夜の寝つきが安定」
ご相談・ご予約はこちら
訪問鍼灸十番堂では、 昼夜逆転・不眠・不安など、自律神経の乱れに伴う症状に対し、 自宅でできる鍼灸ケアを提供しています。
- 国家資格者による訪問施術
- 保険適用可能(医師の同意書対応)
- 港区・新宿区・目黒区、品川区など東京都心を中心に対応
まとめ|「眠れない」は我慢しなくていい
眠れないこと、不安が続くことは、 ご本人にもご家族にも大きなストレスとなります。
病院での対応が難しいケースでも、 鍼灸という選択肢でできることは、思っているより多くあります。
「薬以外にできることがないか」とお考えの方は、 まずはお気軽にご相談ください。